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あやしく意味不明のダークファンタジー&SF。 一応健全(?)

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ピグマリオンシンドローム その10


あのときぼくは何を見たのだろう.その記憶が、なぜか霧のなかにあるように曖昧なままだった.いや、正確には曖昧ではないか…断片はあざやかに残っている
でも、その断片がひとつの時系列に繋がってゆかないから、ぼくの見たものの意味もわからない
そのあと、ぼくはあの土地に行っていない
叔父と叔母の一家が海外に住居を移してしまったためでもあるのだが

舗道の中央に続く花壇では芥子に似たちいさな花が茎をのばして丸く咲いている.そのわきを自転車で走ってゆくと、そのオレンジ色の花は不思議な揺れ方をするのだった

風は、言葉の背後にあるもののように幾度も折りかえされて…だからぼくたちの思うように流れでも渦でもない
見えないいくつもの弦が空間をみたして、響きあい無音のうちに収斂されてゆく…そして吹く風
5月の花が匂った.ウツギだろうか…ヒメウツギだろうか.風に含むもの…香りのこまかな、目には見えぬ霧…でもどこかに深い海があり、その海はぼくたちにつきまとう
海…嵐の海の匂い…揺れている髪は、微かに燐光を帯びるのだろう

そのカフェは、深くキャンバスのひさしを張り出していた.深い緑色のひさし.アジアンタムの大きな鉢植え.水をたたえた球体のガラス器には薔薇が沈められている.ぼくは自転車を降りて、そのひさしを潜った
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テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/05/14(水) 22:57:59|
  2. ダークファンタジー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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シスアド技術者能力認定試験とは、コンピュータに関する幅広い知識があり、エンドユーザーコンピューティングを円滑に推進できる人材(システムアドミニストレータ)を認定する試験 http://madman.wglorenzetti.com/
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  2. 2008/08/28(木) 23:00:13 |
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