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あやしく意味不明のダークファンタジー&SF。 一応健全(?)

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翅よ翅よ 黒揚羽 その1

予兆の記憶、という言葉に論理矛盾あるいは概念矛盾はないのだろうか
いまわたしは雨の予兆を感じている日のことを再構成している.それは子供の頃住んでいた家の窓辺.机の前にわたしはいて窓のガラスを見つめていた.窓の外にはシオンが群生して風に揺れていた

草たち

細く長く伸びた茎のさきの、糸の花の白であること
その花たちの脇の木の板で作られたフェンス.暗い緑色で塗られて…それはあり、それはない.というのは、ある嵐の日にそれは倒れ…もともと朽ちかけていたのだろう…修復されないまま失われたからだった

その板は、どこに運び去られたのだろう.燃やされたのだろうか.どこかの空き地で焔と、熱気を陽炎のように上げて過去のいつかの透明な夕暮に

その夕暮も、その熱気に揺らめいていた大気もそこにあるのではないだろうか.永遠の現在として
書きとめられたものとして
でも、そこに人の姿はなかった…もちろんわたしの姿も.わたしは少年であったはずなのだが

暗い褐色のビールが、いまテーブルの上でこまかな泡をたてている.わたしはその泡のはじけてゆく音に耳を澄ませているのだけれど、その音は聞こえない
時計を見た.わたしは黒いコートを手に店を出ようとしていた…そのとき,そのひとが来た




初夏だった

わたしは高原にいた.おおきな丘であるために、ほとんど平地にも思える丘は、いくつかの深い峪を持っていた.北の風景の光は明るく、光は拡散して靄のようでもあった




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テーマ:自作小説(ファンタジー) - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/12/19(金) 04:42:31|
  2. ダークファンタジー
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  4. | コメント:0
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