MittlereBereich

あやしく意味不明のダークファンタジー&SF。 一応健全(?)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

試作品 その1

夜鷹群れずに眠りあたたかく頬そしてかいな揺れながら あしは水辺に

夜光する夜空 褐色紫に墨を含み あかるみをとどめていた 雲を背負い空をゆく夜鷹たちの互いに近づかずに南にむかい 柳は昼ともよるともつかない川辺にその葉を揺らし 風はやわらかく よせるべき頬の白く見えた昔の、その場にとどまっている追憶 川はいまも流れて 焔が空を赤くしていたから 黒がひらひらと飛んで舞いあがる灼熱 柳はすべて燃え尽きてゆく だから 水辺の葦に倒れて冷たかったきみの肌に身体を添わせて背にまきあうその腕のしなやかな重さの、かすかに汗ばむとき、ふいに匂い立つ紅の玉虫色に渇いて


鉛の白熱帯の夏樹木香り鋭く降りそそぐあかるい水の高く

塗られてゆく亜鉛華の それはやはり虚無というべきもの その失われとしてのあるいは無力としての白に 壁を肌を 陰翳を奪い尽くす真白に塗られつつ香木である白檀の直立 倒れるまでの時間 倒れ苔に蔽われて埋もれてゆくまでの時間 ひとつの都市が滅びてゆくまでの時間 でも無限に圧縮されつつゼロにはなれなかった 永遠がついにはぼくたちのものではないように、けれども香り立つ夏の雨に染まるように 海の上の空 あかるみに奪われてゆく青あるいは光に奪われてゆく青 スコール 広場の乾いた土を歩いていたふたりに大粒の雨が落ち始めたから 鋭く匂いたつものがふたりを隔てるようにして 遠い森は見えていたけれど ぼくたちには街しかなかった どこまでも続き 同じ風景の繰り返しの回帰という永遠 牢獄にすらなれぬ牢獄のなかで生まれなければならないぼくたちの娘


舗道は水に満ちていくつもの月を映しているからきみを追うい猫

舗道を横切ってゆく猫のシルエットが深い群青を含む 猫の輪郭は街の多彩に色どられて 過ぎていった雨 冬 過ぎた夏 そして来ることのない夏の様々な光そして色 いまは吐く息も白く冷えて力尽きてゆく重たげにおおきなダチュラ 浅い川のように風が水にひたされた舗道を波立たせる街は暗くて 黒いコートに見をつつんで どこかはずむようにきみは歩いてゆくから水は乱れて月を いくつにも映し 求めていた霧も風もなくそのとき標本瓶のなかで眠るい髪の少女の目がゆっくりひらいて だから草からは露が滴らなければならなかった 冷たく…冷たいきみのなかの水に落ちてゆく蝶
スポンサーサイト
  1. 2010/09/11(土) 07:53:35|
  2. 交感神経日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<論語 為政篇 その10 | ホーム | フランシーヌ人形>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sym82746.blog46.fc2.com/tb.php/377-003269cb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

sym82746

Author:sym82746
sym82746でぐぐっていただければ、わたしのプロフィールがなんとなくつかんでいただけるかも。現在6匹の猫と暮らしています

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

プロフィール

sym82746

Author:sym82746
sym82746でぐぐっていただければ、わたしのプロフィールがなんとなくつかんでいただけるかも。現在6匹の猫と暮らしています

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

blogpet

アナログFlash時計26(アクアブルー)








ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。