MittlereBereich

あやしく意味不明のダークファンタジー&SF。 一応健全(?)

蓼莪 1991

あまりにも非道かった

われながらひどいな~

しいて選べば というのに●をつけてみました


蓼莪

(姉を挽る)

身揺るがせて姉錆色の風となりぬ沙ふきはらう果てを知らなく

黒髪の絶え断ちがたきいのちにか火 龍となりて巖灼かんとす

●鮮血は迸りつつ錆びゆくに君のみはた旗幟のいまだ赤きか

彗星は逝く果てなくも墜死せん追いゆく我の招魂はせず

●海風は浪浪とのみ明るくて汝が手翼は風を孕みつつ

(肉の想いは死なり)
タナトスの焔の青く濁りゆき身のうちを病む黒き河にも

●イグニッションカーボンモノオキサイド燐光は黒夜に盈ちて春闌珊にける

散る袖に散る移り香に眉青き歌姫の舞い悪鬼なす夜を

(初夏・標本室・午後)
●契るとも姉は透魚の肢体にて闇さみどりに戯れあうも

砂時計の無限に似せて沙崩れあらわる草根白く凶しき

胸に抱く少女の屍体華やかに青き玻璃の津波は迫る

海辺に埋める花の青白紫その海砂も銀に錆びつつ

●十七に死したるひとの夏衣胡蝶のひとつ陽に耀きぬ

●凄々と風吹き上げる底闇に墜死に征かんその揚羽蝶

●初夏にわれきみととも道ゆかん石路の上に空蝉ふたつ

駆けゆくを陽炎にけ化ぬ黒髪の匂い猶鋭き拒むわが神

いのちうすくきみのかみ梳くゆびよりも草の匂わん降り止まぬ雨

積層し迷いあう都市街底にゆくきみを追うみちきたる海

●身重ねれば匂う粘絲のやみに満つきみ土蜘蛛の姫にあらずや

●あがりゆく日のひかりのみ冴え冴えに空に死にゆくわが兄夏羽

●黒髪の花しだきつつ転げゆく匂いの重く夏はきにける

(新宿 午前3時)

俯きてテレビゲームの闇底に螢追うきみに雨は匂いし

遠き夜の魂の力の残れるを試むごとく蛍火の飛ぶ

草描かれ漆喰の壁西日にはまあかにのこるきみの人形

雲低く真闇とならん夕顔の我が身ひとつにほの明かりして

ねがわくは夏草に憑き焼かれなんおもいおとろう未だ来ぬ秋

●かたちなき熾天使笑みぬはなやかに指すうつそら虚空の秋は明るし

草花は晩秋の野の立ち枯れに残心を見すその深紫

隔絶へ奔らんとこそ思いしに地に殷もして斑雪降る

●化身すれば片恋病める青き鬼の野辺の屍につもれ降る雪

スポンサーサイト

テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/01/15(土) 18:04:29|
  2. 交感神経日記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<蓼莪 2011 その1 | ホーム | 野にオオカミ>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://sym82746.blog46.fc2.com/tb.php/400-27762540
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

sym82746

Author:sym82746
sym82746でぐぐっていただければ、わたしのプロフィールがなんとなくつかんでいただけるかも。現在6匹の猫と暮らしています

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

プロフィール

sym82746

Author:sym82746
sym82746でぐぐっていただければ、わたしのプロフィールがなんとなくつかんでいただけるかも。現在6匹の猫と暮らしています

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

blogpet

アナログFlash時計26(アクアブルー)








ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する