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あやしく意味不明のダークファンタジー&SF。 一応健全(?)

Down for Double

Down for Double


たかそらに羽頽れるイカロスのせきよう夕陽のなか凍りつく春
透みわたる青のたかみに帆船の燃え尽きてゆく焔あかるく

風のみが吹きすぎてゆく音もなく旗はためくか空の祝祭

形骸ということのほかない肉の襤褸を空に抱え上げられて

淡青の夕ちかき空に星を数えて意味なさぬことばつぶやきながら

罅割れる風の笑う声…うつむいていつまでもおなじ ことば呟き

もう歌もうわごと譫言になるきみのために この部屋のなか水にしてあげる

おまえの髪は獣のようにたちあがり噛んでくれ罅 われた唇で

伏添えばおまえの獣病み疲れて眠れ 眠れ 深くやさしく

夢はいつも雪の沈みゆく黎明の覚醒寒きわれの獣人

横たわる草の中より 眩暈ののちぼくたちのなかの獣が立ち上がる

冥府よりふきくる風に亡きひとのほほえみをみる 眠い…春の日

肩に眠る憂き初蝶おもさなきをにえにささげる空は はいいろ

ふりむけばみるものもなく野の果てをわたしは丘へとあるいていった

午睡の初夏 かき抱くときねこのごとく横顔を見る息をひそめて

食を拒む少女の痩せて背ばかりがただ伸びてゆく病みぬ 路樹らも

樹々を抜け吹きくる風に匂いなく 受け入れられて でもぼくは凍える

おまえの匂い頬に触れつつ降りてゆく螺旋階段の底の暗黒

塔のなかに笑い声がするどこからかシャボン玉揺れて 昇る螺旋に

風に迷えばなお涼しさとさびしさと夕べシャボン玉地を這うばかり

そのはての死と平安と打ち際に魚寄せくるざわめきを聴き

浮かび来るものの再びあるを目を閉じて音荒びゆく海を抱くとき

肌寒く夏の海岸このバスはいつかきた道を回って…いる…ような気が

永遠に走りつづけるバスの中にぼくはしずかに眠りに落ちる

空にくらい影のような鳥が群れていて重なり映る過去という日々

晴れた日は翼のような雲の影が地表を這うから死なねばならぬぼくとあなたは

夏が来るDown for Double もうすぐにゆかねばならぬぼくとあなたは

からみあう風の流れを解きゆくとき穏やかになる時も疲れて

あやつりの道化人形すこし疲れて微笑って消えた 跡形もなく

(われをほろ殲び雑踏になお立ち尽くすうちに冷たい水を湛えて)




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テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

  1. 2011/03/21(月) 18:52:55|
  2. 交感神経日記
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